なぜトラリピは評価損益マイナスばかりなの?

こんにちは、九四八です。

トラリピで評価損益がずっとマイナスなままなことを気にされる方、多いみたいですね。

この記事では、なぜトラリピは評価損益マイナスになるのか、評価損益マイナスで資産が増やせるのかについて説明していきます。

 

 

・評価損益って何?

評価損益=(現在レート-平均取得価格)×ロット数

これが評価損益の計算式です。

例えば、米ドルを100円、101円、102円で1ロット(1万ドル)ずつ買ったとします。

平均取得価格は(100+101+102)÷3=101円です。

現在レートが105円の時の評価損益は(105円-101円)×3ロット=+12万円となります。

現在レートが98円なら(98-105)×3=-9万円です。

 

・評価損益がずっとマイナスになる理由

評価損益がマイナスなことを気にされる方は、積立投資など評価損益がプラスになることを目指す投資法のイメージを強く持っているのではないでしょうか。

積立投資とトラリピの違いを見ていきましょう。

--積立投資の場合

76円~85円まで1円間隔で1000通貨ずつ買いポジションを持った想定でレート76円~86円まで1円ごとに損益を見ていきます。

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 赤の部分が評価損のポジション、緑の部分が評価益のポジションです。

積立投資の場合はレートが上がってもポジションを持ち続けるので81円以上で評価損益はプラスになります。

ただし、積立投資はポジションを持ち続ける前提の投資方法なので、レートが下がれば評価損益はまたマイナスになることもあり得ます。

レートが76円→86円→76円と動いた場合、

評価損益は-45,000円→+50,000円→-45,000円となります。

ポジションを持ち続ける=利益確定しないということなので実現損益はずっと0円です。

--トラリピの場合

積立投資の場合と同じ想定でトラリピの損益を見ていきましょう。

利益金額500円の設定です。

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同じく赤の部分は評価損のポジションです。トラリピではポジションの評価益が設定した金額になると自動で決済されていきます。つまり、トラリピではポジション1つ当たりの評価益は設定した利益金額までしか上がりません。

決済されたポジションの利益は実現損益となります。↑の場合だとレートが86円になると評価損益は0円ですが、実現損益は5,000円です。

レートが76円→86円→76円と動いた場合、

評価損益は-45,000円→0円→-45,000円となり、

実現損益は0円→+5,000円→+5,000円となります。

そう!レートが下がっても実現損益は減らないのです。

 

 

・利益を確定させるメリット

--確実に利益を積み重ねられる

積立式でレート86円の時に利確したら+50,000円の利益。

トラリピ方式だと+5,000円の利益。

その差10倍!積立式のほうがお得なんじゃない?って思いますよね?

でも、本当に86円で利確できますか?もっと上がるんじゃないかと粘っているうちに急落してレート75円台に!なんてこともあり得るんです。そうなったら利確できずじまいで利益は0円ですよね。

トラリピ式だと感情抜きでコツコツ利確してくれるのでレートが動いた分だけ利益が積み重なっていくんです。

--複利効果が得られる

コツコツ積み重ねた利益は再度投資に回すことができます。

今回のシミュレーションでは76円~85円の間でポジションを10個持つ想定でしたが、積み重ねた利益を元本にしてリスクは据え置きでポジションを増やすことができるんです。

76円~85円でポジション10個なら利益は5,000円でしたが、利益を再投資していってポジションを10個追加すれば同じレート変動でも利益は2倍になります。

これを複利効果といいます。

 

・絶対プラスにはならないの?

トラリピが評価損でも大丈夫な理由はお分かりいただけたと思います。

とはいっても、評価損益がプラスのほうが気分はいいですよね。

なので、評価損益がプラスになるのはいつなのかシミュレートしてみました!

↓の画像はあっきんさんのトラリピ30万円チャレンジ(安全圏レンジ)のトラップをエクセルに書き出したものです。

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 ポジションを全部持った状態でレンジ下限から上がっていく状況を想定しています。

表を見てみると、

レート81円で評価損益-876円、82円で+134円となっています。

評価損益がちょうど0円となるのはレート81.579円ですね。

30万チャレンジの設定ではポジションの間隔よりも利益幅のほうが狭い設定になっているので、評価損益プラスがみられるのは保有ポジションが1~2個の時になります。

トッピングリピートを繰り返してトラップの間隔が狭くなったり、安値圏でお宝ポジションをつかんで持ち続けていれば、保有ポジションが3個以上でもプラスになることはあります。